噛み合わせが深い

噛み合わせが深い【過蓋咬合(かがいこうごう)】

  • 歯を閉じたとき前歯が深く咬み合っている
  • 上の歯で下の歯が隠れてしまう

このような症状は「過蓋咬合(かがいこうごう)/ディープバイト」で、上の歯の噛み合わせが深くなった状態をいいます。原因には早い時期に乳歯を失くした、虫歯で奥歯を失ったままにしている、あるいは顔の骨格の不調和などが考えられます。

上顎の歯ぐきが笑ったときに見えたり、上顎の内側の歯肉を下の前歯で傷つけて炎症を起こすことがあります。前歯が深く噛み合っているために下顎の動きが自由にならずに顎関節症を引き起こしたりします。

また下の前歯が上の前歯に強く当たって前歯が悪くなったり、治してもまた治した歯が壊れたりします。これは根本的に原因である噛み合わせが解決されていないからです。歯科治療をしてもまた悪くなりやすいのが過蓋咬合です。歯科治療ではまず奥歯の噛み合わせの高さの改善、過蓋咬合の改善が歯の健康を保つために大切です。

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《 症例一覧 》

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前歯のでこぼこと深い噛み合わせの矯正治療 裏側の矯正 20代 女性

前歯のでこぼこと噛み合わせの治療を希望されて来院されました。

今年2月に裏側の装置を装着しましたが、その直後に11月に結婚式を挙げることになり、式までにでこぼこがある程度良くなればよいなというご希望でした。
歯並びの幅が狭く、上下の前歯がでこぼこになっています。噛み合わせが深く、下の前歯が隠れています。

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左:治療開始前、右:治療開始3ヶ月(治療途中)
治療途中ですが、大部分のでこぼこが改善しています。隠れていた下の前歯もだいぶ見えてきています。

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※写真は下の前歯が見えるように少し口を開いて撮影したものです。上下とも前歯のでこぼこがだいぶ改善しています。
装置は裏側の矯正装置で治療を行っているため普段は目立ちません。

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上下から見た歯並びの状態も改善しつつあります。

<治療の途中ですがひと言>
治療開始3ヶ月ですが前歯のでこぼこは大部分改善されつつあり、11月の結婚式までもあと5ヶ月あり、さらにきれいな状態で式に臨めそうで何よりです!

過蓋咬合の矯正治療 19歳 女性

前歯の噛み合わせを気にして来院されました。

症例 症例
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左:治療前、右:治療後
噛み合わせが深く、上下顎のズレが大きいですが、歯を抜かずに治療しました。

過蓋咬合と前歯前突の治療1 12歳 女子

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<治療前>
下の前歯が見えないくらいの噛み合わせが深い過蓋咬合(かがいこうごう)の状態です。また上の前歯が前方に出ています(上顎前突)。

次
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<治療開始5ヶ月>
下の前歯がだいぶ見え過蓋咬合が改善しつつあります。上の前歯も内側に入ってきて上顎前突の状態も治りつつあります。

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<治療前>
上写真の患者さまの口元の写真です。上の前歯が出ているため唇が閉じにくい状態です。

次
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<治療開始5ヶ月>
歯並びの幅の改善と前歯の突出が改善され、スマイルの雰囲気もだいぶ変わってきました。

過蓋咬合と前歯前突の治療2 9歳 女子

前歯の噛み合わせが深い”過蓋咬合”と前歯の前突を気にされて来院されました。

症例

下歯並びの幅と咬み合わせの高さを改善することで、咬み合わせの前後的な位置関係が改善しています。でこぼこの歯並びを改善することももちろん大切ですが、子供の矯正治療ではまず土台となる咬み合わせを改善していくことも重要です。

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歯並びの幅を拡げ、同時に咬み合わせの高さを改善するための装置
<拡大床+咬合挙上板>

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口元の雰囲気が装置の使用前後で改善しています。

歯並びの改善も大切ですが、子供の矯正治療ではこのように

  • 顎の前後的な位置関係の改善
  • 歯並びの幅の改善
  • 咬み合わせの高さの改善

がとても重要です。将来きれいな歯並びを手に入れるためにも上下の噛み合わせの治療が大切です。子供の矯正治療は体の成長・顎の成長を十分に考慮した治療で、大人のきれいな歯並びになるための準備的な治療になります。

前歯のでこぼこ、下の前歯が見えない、前歯が出ている:裏側の矯正治療 23歳 女性

上下前歯のでこぼこ、下の前歯が見えない(過蓋咬合)、前歯が出ている(出っ歯である)ことなどを気にされて来院されました。

治療は上下とも裏側の装置で治療を行っています。

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初診時は、上の前歯が下の前歯に被さる量が大きく下の前歯が見えない状態(過蓋咬合:かがいこうごう)です。
治療により噛み合わせが上がり下の前歯がだいぶ見えるようになっています。

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少し口を開いて撮影した状態です。
上前歯は下に下がり過ぎて内側に倒れています。下の前歯も奥歯の高さと揃っておらず上下とも前歯と奥歯の高さが揃っていなくでこぼこの状態です。
右写真では前歯のと奥歯の高さが揃って綺麗な平面になっていることが分かります。

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治療途中ですが、歯列は綺麗なアーチ状の形態に変わってきています。

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出ていた上の前歯も全体的に後ろへ移動してきて出っ歯が改善しています。

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前歯が内側に倒れている出っ歯のケースなので極端に口元の突出はありませんが、雰囲気が変わっていることが分かります。

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矯正歯科治療に伴う一般的なリスクや副作用について

  • 最初は矯正装置による不快感、痛み等があります。数日間~1、2 週間で慣れることが多いです。
  • 歯の動き方には個人差があります。そのため、予想された治療期間が延長する可能性があります。
  • 装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院等、矯正治療には患者さんの協力が非常に重要であり、それらが治療結果や治療期間に影響します。
  • 治療中は、装置が付いているため歯が磨きにくくなります。虫歯や歯周病のリスクが高まりますので、丁寧に磨いたり、定期的なメンテナンスを受けることが重要です。
    また、歯が動くと隠れていた虫歯が見えるようになることもあります。
  • 歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることがあります。また、歯ぐきが痩せて下がることがあります。
  • ごくまれに歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
  • ごくまれに歯を動かすことで神経が障害を受けて壊死することがあります。
  • 治療途中に金属等のアレルギー症状が出ることがあります。
  • 治療中に「顎関節で音が鳴る、顎が痛い、口が開けにくい」などの顎関節症状が出ることがあります。
  • 様々な問題により、当初予定した治療計画を変更する可能性があります。
  • 歯の形を修正したり、咬み合わせの微調整を行う可能性があります。
  • 矯正装置を誤飲する可能性があります。
  • 装置を外す時に、エナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、かぶせ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。
  • 装置が外れた後、保定装置を指示通り使用しないと後戻りが生じる可能性が高くなります。
  • 装置が外れた後、現在の咬み合わせに合った状態のかぶせ物(補綴物)や虫歯の治療(修復物)などをやり直す可能性があります。
  • 顎の成長発育により咬み合わせや歯並びが変化する可能性があります。
  • 治療後に親知らずが生えて、凸凹が生じる可能性があります。
    加齢や歯周病等により歯を支えている骨が痩せると咬み合わせや歯並びが変化することがあります。その場合、再治療等が必要になることがあります。
  • 矯正歯科治療は、一度始めると元の状態に戻すことは難しくなります。