子供の矯正治療

医院ブログ

恵比寿ますだ矯正歯科(恵比寿・渋谷)は、裏側から矯正治療やマウスピース矯正(インビザライン)など、見えにくい、目立ちにくい矯正に力を入れています。

反対咬合(受け口になる)の要因、反対咬合の治療、子供の矯正治療

反対咬合には、骨の大きさが問題で反対になっている場合、(骨格的要因)と、骨の大きさにはあまり問題はなく歯の傾きが問題で反対になっている場合、(機能的要因)があります。

骨格的要因の場合は、下あごの大きさが平均より大きい場合、逆に上あごの大きさが小さい場合、その両者が組み合わさっている場合があります。

 

主に遺伝的なことが原因で起こります。
ご家族や近親者に反対咬合の方、あるいはその傾向がある方がいらっしゃる場合です。
その程度は様々ですが、治りにくいのがこのタイプです。

下あごの成長は手足の骨の成長と性格が似ており思春期成長の頃(小学校高学年~中学生の頃)に大きくなる傾向にあります。

すなわち幼少期、小学校低学年時に矯正治療を行い前歯の噛み合わせが一旦は改善しても思春期成長の頃に再度、反対の噛み合わせになり悪化する可能性があります。

骨の大きさをコントロールすることはできないので治療を行っても治りにくかったり、改善してもまた成長とともに再び反対になり、いたちごっこになる可能性があります。

下顎の成長に合わせて前歯の噛み合わせを改善しても出っ歯になっていくだけなので、その場合は治療を行わずに成長の経過観察のみを行うことになります。

さらに身体(身長)および下あごの成長が終了した時点(女:15歳前後、男:17歳前後)で反対咬合の場合、そこから本格的な矯正治療が必要になります。

成長終了後、前歯の反対の程度によって治療法が異なってきます。

前歯の反対が大きい場合は手術が必要になります。この場合、下あごの左右的な変形(顔の歪み)を伴っていることも多いです。

手術を行うことは必要ですが、噛み合わせと顔の歪みが大きく改善されます。
治療後の満足感も大きいです。

前歯の反対の程度がそれほど大きくない場合は、抜歯を行うことで矯正治療のみで前歯の噛み合わせを改善できる場合があります。

骨格的要因が大きい場合、下あごの成長発育が終了するまで経過観察を行う必要があり治療期間も長くなることが多いです。
子供の心理的、時間的な負担も大きくなると言えます。

骨の大きさに問題がある反対咬合の場合、下あごがどこまで伸びるか予測がつかないため成長が終了するのを待って治療を行った方がよいとする考え方もあります。

歯並びのでこぼこや出っ歯などの矯正治療の場合は、逆にあごの成長発育を利用して治療を行うところが反対咬合の治療と異なるところです。小学校2~3年生から小学校いっぱい中学初期にかけて第1期矯正治療を行う意味がここにあります。

一方、機能的要因:骨の大きさにはあまり問題はなく歯の傾きが問題で反対になっている場合。
歯が生える時の向きが悪いなど、ちょっとしたきっかけで反対になってしまうことがあります
下あご、上あごの大きさが骨格的な問題がないか、あっても軽度なため比較的改善しやすく、骨格的要因の反対咬合とは異なり改善後も反対の噛み合わせに戻りにくいです。

ムーシールドや拡大床(プレートタイプの矯正装置)で改善できることが多いです。

骨格的要因の反対咬合か、機能的要因の反対咬合かを見分ける目安としては、上の前歯と下の前歯を接触できるまで下あごを後退できるようであれば比較的、骨格的問題は少なく機能的要因の反対咬合と言えます。

機能的要因で反対咬合になっている場合は少なく、どちらかというと骨格的で骨の大きさや成長に問題があることが多いかもしれません。

骨格的要因の反対咬合の治療を行う場合、問題なのは成長の過程で下あごがどこまで大きくなるのか、もしくはどの方向に大きくなるのか(前方か、下方か、左右どちらにズレるのか)が予測つきにくいことです。

幼少期に矯正治療を始め一旦は前歯の噛み合わせが改善したとしても思春期成長の頃(小学校高学年~中学生の頃)に再び反対になる可能性があります。

この場合、下あごの成長が終了する15~17、18歳まで待って、それから治療を再開し治療が終了するのにさらに2~3年がかかります。

4,5歳で矯正治療を開始すれば、治療期間は10年以上になります。

幼少期や小学校低学年の時は時間的にも余裕があり、親の言うこともある程度聞きます。
小学校高学年になると塾や習い事が増え、中学受験なども入ってくると段々と通院が難しくなってきます。中学に入ると今度は部活が忙しく、年齢的にも思春期成長で反抗期になる時期でもあります。

治療期間が長くなれば子供の負担も大きく、気持ち的なこと、時間的なことも含め治療のことを考えてあげなければなりません。

骨格的要因の反対咬合の場合、下あごがどこまで大きくなるか分からないといった不確定要素がある中での治療になるため、下あごの成長が終了するのを待ってから初めて矯正治療を開始し2~3年で噛み合わせを改善するという考え方はある意味確実な方法と言えます。

大人と子供の八重歯の矯正治療 できる限り抜かない(非抜歯)治療2

 

今回のエントランス、フラワーアレンジメントです。
夏っぽく濃くて爽やかな感じがとても素敵です。

 

 

前回の記事では、八重歯やでこぼこの歯並びをできる限り抜かず治療するために、1つは歯並びの拡大を行う方法について述べました。今回はその2です。

 

2.<歯の幅を少しだけ狭くする方法:スライシング、IPRなど>
永久歯の歯並びで行う方法です。歯はエナメル質という硬い組織で覆われています。しかも身体の中で最も硬い組織です。このエナメル質の幅は隣り合う歯同士の部分で約1ミリ前後の厚さがあります。この厚さの半分以下、およそ0.4~0.1mmを削りスペースを作ります。歯の両脇を行うと最大で0.8ミリ程度の隙間ができるわけです。これを何本かの歯に行うと数ミリのスペースをつくれるため、これを歯並びのでこぼこを解消するのに利用します。また歯並びの拡大と併せて行うこともあります。

 

3.<マルチループ(MEAW)を使用する方法>
軽度の受け口や切端咬合(せったんこうごう)、軽度のでっ歯(上顎前突:じょうがくぜんとつ)の場合、このマルチループを使用することで歯を抜かないで治療できる場合があります。
患者さま毎に合わせて曲げた特殊なワイヤーを用います。また顎間ゴムと呼ばれる小さなゴムを上下の歯並びで掛けてもらうことが必須になります。このゴムを使用することでワイヤーの効果が十分に発揮されます。ワイヤーの特性上、ゴムを使用できない場合は治らないばかりか、さらに悪くなってしまうので要注意です。

大人と子供の八重歯の矯正治療 できる限り抜かない(非抜歯)治療1

八重歯や前歯のでこぼこでお悩みの方が沢山いらっしゃいます。

どのように治療をしたらよいのか、歯を抜かなければならないのか、抜かないでも治療できるかなど不安をお持ちの方がほとんどだと思います。

 

できれば歯を抜かないで治療できればと思うのは患者さまだけでなく治療する側の私も同じです。
そのため精密検査で取らせて頂いたレントゲンや歯型、写真などの資料をもとに、まずは抜かないで治療できないか検討します。

抜かないで治療を行う手段として、次のような順序で私は考えます。

 

1.<歯並びを拡大することで改善できるか>

拡大といっても歯並びの幅を拡げる、奥歯を後方へ移動する、前歯を前方に拡大する場合などが挙げられます。
拡大することによって歯並びにスペースができます。
このスペースを利用して八重歯や歯のでこぼこが改善できるかを資料をもとに検討します。

また幅の拡大といっても様々な方法や装置があります。
ゆっくり拡げていく緩徐拡大装置、短い期間で急速に拡げる急速拡大装置などがあり、さらにそれぞれの装置には複数の種類があります。

装置の種類によって拡げられる量や拡がり方が異なります。

歯並びを拡大する仕方は様々で、その時の年齢や症状の程度、噛み合わせの状態によって使用する装置が異なります。

 

但し、どこまでも拡げられるわけではなく当然限界があります。
その方によって顎の骨の大きさが異なりますし、骨の状態、歯の大きさ、歯のでこぼこの程度も個人によって異なるので、バランスや程度が厳しければ厳しいほど拡大しても症状を改善できない場合が出ます。
その際に初めて歯を抜くかどうかを検討します。

 

しかしながら子供の場合は成長の途中であり拡大できる量が大人より大きいので、歯を抜かないで治療できる可能性が成人になって行うより高くなります。

 

続きは次回の記事でご紹介したいと思います。

 

 

 

<今回の院内飾り物>
もうすぐ七夕ですね。今年は何をお願いしますか?

子供の矯正治療について

 

<今月の院内飾り物> そろそろ梅雨ですね。

 

 

子供の矯正治療について

 

こどもの矯正についてはよく患者さまからいろいろ調べても分かりにくいという声をいただきます。

これは矯正治療が必要な不正な噛み合わせの種類は子供も大人も同じなのですが、子供の場合は成長の途中でお口の中も変化していくためです。

大人の場合は顎の成長もなく、すべて永久歯のため、変化するような要因が少ないので治療法はある程度決まってきます。

しかしながら子供の場合は、体も成長していますが、顎の骨の大きさも変化し、子供の歯から永久歯へ生え換わるという変化も同時に起こります。

しかもその変化の仕方は子供こどもによってそれぞれ個性があります。

男の子と女の子でも成長の仕方は異なりますし、同じ年齢の子でも顎の大きさ、大きくなる程度、歯の生え換わりの順序、その生え換わりのスピードも違います。

つまり子供の矯正治療では、その子の成長の変化に合わせた治療が必要となるわけです。

大人の場合のように一言で説明しにくいのはそのためだと思います。

アメリカでもそうなのですが、ひとつは7歳前後で一度、歯並び咬み合せの状態を専門医に健診してもらうことをおすすめ致します。

 

 

当院は、お仕事の帰りに立ち寄られる方が多く、休日に恵比寿へお買いものがてら来院される方もいらっしゃいます。
東京近郊の神奈川、千葉、埼玉からの患者さまも多く、遠いところでは大阪や名古屋、山梨、仙台、福島、栃木からも来院して頂いております。
また海外在住(上海、台湾、カナダ、アメリカなど)の日本人の方から、お問い合わせを頂き来院して頂いてもおります。

JR山手線、埼京線、湘南新宿ライン、地下鉄日比谷線、東急東横線など乗り入れている鉄道も多く、恵比寿駅から近く、徒歩2、3分です。

素敵な笑顔になるお手伝いができることを何より嬉しく思っています。

 

渋谷 恵比寿 広尾 矯正歯科専門

 

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大人と子供の八重歯の矯正治療1 なぜ八重歯になるの?

≪大人と子供の八重歯の矯正治療≫

なぜ八重歯になるのでしょうか…?

 

それは上の歯の永久歯が生え換わる順序が関係します。
上の歯の生え換わりの順序としては奥歯の6歳臼歯が生えて、次に永久歯の前歯(中切歯)、脇の歯(側切歯)の順で生え換わります。
この時点で顎が小さい、あるいは歯が大きい状態があると前歯にでこぼこが生じてしまうのです。

 

前歯が生え換わった後は、横側の歯、第一、第二小臼歯という歯が生え換わります。
そしていよいよ糸切歯(犬歯)が生えるのですが、上の犬歯は永久歯の中でも順序的に最後の方に生え換わるため、スペースがないと仕方なく表側の上の方に生えます。これが八重歯となるわけです。

 

顎が小さかったり、歯が大きい場合、その両方が原因の場合もあります。
また乳歯の虫歯がひどく、早い段階で乳歯がボロボロで無くなったり抜かれてしまい、そのまま放置すると後ろの歯が無くなったその乳歯場所に寄ってきてしまうのです。
つまりその後に生える永久歯のスペースが無くなってでこぼこの歯並びになってしまいます。

 

虫歯も歯並びに影響してくるので要注意です。
これは大人にも子供にも共通していえることです。
歯(親知らずを除き)を抜かれたままにしておくと歯並び・噛み合わせが変化してしまうことが多々あります。
周囲の歯の位置や傾き、噛み合わせが悪くなるために、一般の歯の治療を行うにも、あるいは矯正治療を行うにも治療自体が普通に治療を行うよりも手間がかかるのです。

結果、治療費もかかってしまうので、虫歯や抜いた後の処置は放置せずに早めの治療をお勧め致します。

 

 

 

今回のエントランス、フラワーアレンジメント。
しなやかな感じが素敵なアレンジメントなんです。