医院ブログ

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恵比寿ますだ矯正歯科(恵比寿・渋谷)は、裏側から矯正治療やマウスピース矯正(インビザライン)など、見えにくい、目立ちにくい矯正に力を入れています。

生活習慣や癖の改善で出来る歯並びの予防②-大人も子供も

前回に引き続き、生活習慣や癖の改善でできる歯並びの予防というテーマの2回目です。歯並び・噛み合わせに影響が生じてしまうような生活習慣や癖にはどのようなものがあるでしょうか?

【舌を前に出す癖】
舌を前歯の間に挟んだり突き出す癖があると舌の押す力で前歯が上下とも出っ歯になったり、前歯が咬み合わなくなる開咬を生じたり、前歯に隙間が出てきます。発音にも影響が出てくる場合があります。
本人も無意識のうちにしており周りの人も気づきにくいことが多いです。奥歯を噛み合わせた状態で上下の前歯が咬み合わないようであれば既に開咬の状態です。早めの対処をお勧め致します。

【爪咬み】
爪を噛む癖が持続すると歯が摩耗したり、でこぼこが生じることがあります。
爪を噛む頻度や咬み方によって症状は異なってくると思われます。

【口呼吸】
鼻での呼吸(鼻呼吸)が困難になると、その代わりとして口を開けて息をするよう(個口呼吸)になります。鼻呼吸が困難になるような状況・病気としてはアデノイド、口蓋扁桃肥大、アレルギー性鼻炎、慢性副鼻腔炎、鼻中隔彎曲症などがあります。
口呼吸が持続すると前歯が出っ歯になったり、前歯が咬み合わない開咬になったり、上の歯並びの幅が狭くなります。とくに成長期では骨の成長方向や顔かたちにも影響してきます。
鼻の病気は歯並び・噛み合わせに影響を与える場合が多くあり、耳鼻科の受診もお勧めしております。

【寝ぞう】:睡眠態癖(すいみんたいへき)
睡眠中の姿勢がいつも同じ向きの場合など、顔の発育・歯並びの形態に影響を与える場合があります。とくに気をつけなければならないのがうつぶせ寝です。頭は人の体の中でも重いため、うつぶせ寝でいつも同じ方向を向いて寝ていると顔が歪んできたり、歯並びの形が左右非対称になってきたりする場合があります。
成人では骨の成長は終わっているため顔の歪みなどは生じないと思われますが、左右どちらかの歯並びが内側に倒れてしまったり、顔が圧迫されて歯ぐきの血流が悪くなり歯周病のリスクも高くなるという報告もあります。
いつも同じ方向を向いての睡眠姿勢は避けたほうが望ましいです。

生活習慣や癖の改善で出来る歯並びの予防①-大人も子供も

歯並び・噛み合わせに影響が生じてしまうような生活習慣や癖にはどのようなものがあるでしょうか?それらを日常生活で気をつけるだけでも歯並び・噛み合わせが悪くなることを予防・軽減できます。

【歯磨きの習慣】
乳歯が虫歯で歯の幅が少なくなったり、抜いたままにしておくと後に出てくる永久歯の生える場所が不足してでこぼこになります。
大人でも虫歯で歯を抜いてそのままにしておくと両脇の歯が倒れてきたり、歯の連続性が失われます。
まずは普段の歯磨きできちんと汚れを落とし虫歯にしない歯周病にしないことが歯並びの予防になります。

【指しゃぶり】
しゃぶり方によりますが、一般的に前歯が出っ歯(上顎前突)になったり、前歯が噛み合わなくなる(開咬)になるなどの症状が出てきます。
また指を吸うことで上の歯並びの幅が狭く(狭窄歯列)なり、狭くなることで下の噛み合わせと左右的なズレ(臼歯部交叉咬合)が生じる症状も出てきます。
3歳くらいまでの指しゃぶりは当たり前のことですが、3,4歳を過ぎてもまだしている場合は要注意です。

【唇を噛む癖】
主に舌くちびるを噛んだり、吸うことが多いです。
上の前歯に出っ歯や隙間を生じてきます。また下の前歯は内側に倒れてきたりでこぼこが生じてきます。
唇の赤い部分を越えてそのまわりが赤く腫れていたり、下唇だけが荒れているのですぐわかります。

子供の矯正治療(小児矯正)大人になってから苦労しないために…

不正咬合の原因が気付かれず放置されてしまい、大人でも子供でも症状がかなり悪くなってから矯正治療の相談を受ける場合があります。

とくに成人の方は子供のうちに何かしらの対処、予防処置をしておけば症状がひどくならずに簡単な治療で済んだのにと思うことも少なくありません。できるだけ早くに不正咬合になるような原因を見極め、その原因をひとつひとつ取り除くことも矯正治療だと考えております。

そういった意味では、子供の矯正治療こそが本当に必要な矯正治療なのかもしれません。

矯正装置で歯並び・噛み合わせを改善するだけが矯正治療ではありません。おやつや食事の時間・摂り方、歯磨き、不正咬合に結び付くような習癖など生活習慣に関わることを改善することもまた矯正治療のひとつです。

気をつけなければならないのは子供は成長発育の途中ということもあり、常に変化することです。
悪くなる原因を放っておけば程度がさらに悪くなる場合がありますし、逆にあるきっかけで良くなっていきます。子供の矯正治療で重要なのはこの成長を利用することです。

また不正咬合の予防は何よりもまず虫歯の予防です。

そして不正咬合を引き起こすような悪習癖や原因に早く気づいて対処してあげることが大切です。
生活習慣は必ずお口の中にも表れてきます。

歯並び・噛み合わせがひどくなる前に少しでも何かお役に立てることがあれば幸いです。

虫歯になりやすい部分は?ご存じですか?

https://www.masuda-kyousei.com/

矯正治療後のリテーナー(保定装置)について

前回の記事では矯正治療後の後戻りとリテーナーをなぜ使用しなければならないかというお話をしました。

今回はリテーナーを装着した状態を写真を交えてお話したいと思います。
リテーナーの色は使う楽しみも含めて患者さまご自身にお選び頂いています。
前回の記事にその写真があります。下の写真は装置を装着したところです。

装置の色はクリアかピンクが普通なのですが、16色のカラーの中から選んで頂けるようにしたところ、装着してしまうと色の部分は見えないのでイエローやオレンジ、パープル、またラメ入りなど様々な色で楽しんで頂いております。

下の写真は装置を装着した状態での正面の写真です。
左の二つが前歯の部分が目立ちにくいリテーナー、一番右の装置が従来からあるワイヤータイプのものです。

実際に装置(上写真一番左)を装着してのスマイル時の写真が下です。
(スマイルの写真撮影時にたまたまリテーナーを外し忘れたのですがとても参考になる写真になりました。)
左がビジネススマイル、右がそれよりも少し自然に笑った時です。
比較的目立ちにくいので選ばれる患者さまも多いタイプのリテーナーです。

左右ともにQCMリテーナー装着時の写真

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矯正治療後の歯並びはそのまま保てる?リテーナーについて

矯正治療が終了すると装置を外します。
きれいな歯並びになり装置も外して嬉しい時です。

治療後の歯の位置は最初とはある意味違う位置にあり、歯は少なからず元の位置に戻ろうとします。これを後戻りといいます。

この後戻りを防ぐための装置としてリテーナー(保定装置)と呼ばれる装置を使用します。
歯を新しい位置で安定させるわけです。

矯正装置を外したあと3ヶ月間くらいはできる限り食事・歯磨きの時以外の装着をおすすめします。その後は少しずつ使用時間を減らします。

一般的に取り外し式の装置のため、使用時間が短く適切でなかったり、使用しない場合は後戻りが生じてきます。

使用期間は矯正歯科医によってさまざまな考え方がありますが、長ければ長いほどよいでしょう。私自身の考え方としては寝る時だけでもパジャマを着るのと同じように毎日使用することをおすすめしております。このようにお話するとたいていの患者さまは毎日ちゃんとご使用して頂いております。

治療後、寝る時だけでも何年間も使用してる患者さまは、治療後の歯並びを長い期間維持でできています。生涯きれいな歯並びで過ごすためにもリテーナー(保定装置)をできる限り長く使用してみませんか?人間ですので付けたくない日もありますし、付け忘れる日もあるのは当然です。ライフスタイルに合わせてできる限り使用してみることをお勧め致します。

装置のカラーも様々取り揃え、患者さまに種類をお選び頂くようにしており大変に好評です。実際には色の部分は裏側で目立つことはありません

装置のタイプも各種あり目立ちにくいリテーナーもございます。
皆さん楽しみながらリテーナーを使ってみませんか?